研修医になったばかり、また現在も研修している人は多くいると思います。
ボクも研修医になりたてのころは「これから医者としてちゃんとやれるんだろうか」と不安でした。
採血や点滴確保に四苦八苦していました。
そんな中でこれから先の人生を考える暇もないかと思いますが、タイムマシンがあったら絶対に自分に勧めたいことがいくつかあります。
それをまとめてみました。
学会に入会しよう
自分の専門が決まったら、その学会に入会しておく必要があります。
専門医を取得する条件として「何年以上の会員歴を有し~」というものがあるためです。
いざ専門医を取ろうとしたら会員歴が足りないなんてことに!
もちろん、医師として働くうえで専門医がなくても働くことに困ることはありません。
しかし、専門医がすべて優秀な医師であるとは限りませんが、専門医でない医師で優秀な医師はいないという実感があります。
実際に働いてみてわかりますが、リアルブラックジャックはいません。
さらに、医局を抜けたときに勤務先の病院や診療所に「ちゃんとした先生なのかな?」と判断するときに、専門医は一つの大きな判断材料になります。
お金の勉強をしよう
医者になったのに、いきなりお金?と思われるかと思います。
しかし多くの医師は医学の勉強ばかりで、社会経験に乏しいことが多いです。
しかし働き始めるということは、一社会人になるということです。
お金をもらって働き始める以上、自分がもらっているお金、とくに税金に関して敏感になるべきです。
ボクも研修医になったときには、自分がどれだけ給料をもらっていて、そのうちどのくらい税金としてひかれているかあまり気にしていませんでした。
医者になったら自然にお金は貯まるだろうと思っていました。
その考えは甘いです。
とくに結婚したり、いろんなライフイベントが起こるとどんどんお金は減ってしまいます。
そのため「こんなに働いているのに何で貯まらないの?」と思うようになります。
研修医が終わって勤務医になると自分の病院以外でも働くようになり、バイトをするようなると確定申告をする必要があります。
その時に「税金高っ!」ってビックリします。
お金のことを知らないと、「節税対策に」という言葉に反応してしまい、全然儲からない新築マンション投資などに手を出してしまうことになります。
後輩も購入していました・・・。
お金の勉強=税金について知ろう、ということです。
世の中にいろんな節税の本や、セミナーなどがあります。
ボクも何とか節税したと思い、勉強しましたが一般的に節税はできません。
何を身もふたもないことを・・・と言われると思いますが、納税は義務です。
そのため普通に働いて、普通に税金を納めるしかないのです。
まず、この原則を分かっていないと「節税」という言葉に反応してしまいます。
その上で国が認めたちゃんとした節税方法もあります。それが、
- ふるさと納税
- 個人型確定拠出年金(通称iDeCo)
です。
ふるさと納税
自分が寄付した金額から2,000円を差し引いた金額分を、所得税と住民税から差し引いてくれます。
簡単に言えば、ふるさと納税を10,000円を行った場合、8,000円分の納税額(所得税と住民税を合わせた金額)を減らすことができます。
日用品をふるさと納税返礼品で補えば、生活費を減らせるし、税金も減らせるし一石二鳥です。
ただし注意点があります。
- 寄付金控除には条件がある。
- 自分で申告しないといけない。
寄付金控除(ふるさと納税を行って減らせる税金額)には上限があります。
いくらでもいいわけではないのですね。
ふるさと納税のサイトにはシミュレーションがありますので、それを超えないようにしてください。
また自分で申告しないと控除されない、という点があります。
勝手に計算してくれるわけではないので、確定申告を忘れるとふるさと納税したメリットがなくなってしまいます。
普通に納税しただけになります。
個人型確定拠出年金(通称iDeCo)
簡単に言えば、「自分で積み立てる年金」です。
公的年金である国民年金、厚生年金は会社員であればもらうことができます。
公的年金は、厚生労働省が委託をした「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)という組織が運営しています。
iDeCoは公的組織ではなく、自分で積み立てる年金ということです。
掛け金が全額所得控除となったり、運用した時の利益に課税されないなどのメリットがあります。
ただしこれも注意点があります。
原則60歳になるまで引き出せない。
そのため、あくまで余剰資金で行うようにしてください。
証券口座を作ろう
おすすめの口座はSBI証券と楽天証券です。
iDeCoをする上でも必要なので、ぜひとも作るべきだと思います。
ボクは積み立てNISA、iDeCoはそれぞれSBI証券、楽天証券で行っていますが、画面の見やすさは楽天証券です。
とくにおすすめはインデックス投資です。
投資は早く始めれば始めるほど有利です。とくに独身のときは資金コントロールしやすいので、若いうちから始めるメリットは大きいです。
ボクも、「もっと早く始めていれば・・・」と思うことも多いです。
もちろん人生に遅すぎることはない、と思っていますが、若い時に自分がいたら絶対に教えてあげたいことの一つですね。
医師になったときには、その技術を磨くことは当然です。
どうやって仕事をすればいいのか不安でいっぱいなことも多いと思います。
でも社会人になったら、お金のことは切っても切れないので、空いている時間に少しでも学ぶと今後の人生が大きく違います。