元気に生活している人でも、病気になったり、通院が必要になることもあります。
医者であってもそれは同じです。
左下の歯が長いこと部分入れ歯だったのですが、食べづらく、インプラントすることに。
高いのでためらっていましたが、思い切って治療を受けてみました。
初めてだったので、インプラント治療が医療費控除できることを知りませんでした💦
医療費控除とは
とても簡単にまとめると、下記のとおりです。
- 医療費が10万円を超えた場合、所得税と住民税が少なくなる。
とくにインプラント治療は高額なので、この制度はおすすめです。
しかも自分だけではなく、家計が一緒なら家族、親族の分でも申告が可能です。
通院で公共機関を使用した際に、その交通費も合わせて申告できます。
なお確定申告時に領収書が必要なので、医療費の領収書は捨てないでくださいね!
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)もありますが、控除限度額が8万8千円です。
そのため今回は通常の医療費控除について話します。
医療費控除の計算
実際に支払った医療費の合計 ー 保険金などで補填される金額 ー 10万円(※)
※ 年収が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額
これが医療費控除対象額になります。
ただし医療費控除対象額には200万円の上限があります。
普通に生活していれば200万円の医療費は使わないと思いますが・・・。
保険金などで補填される金額とは、自分が契約している生命保険金や医療費補助です。
保険会社の医療保険などで保険金が出た場合は、その金額は除きましょうということですね。
さらにこの対象額に所得税率と10%をかけると返ってくるお金を計算できます。
医療費控除対象額 × 所得税率 = 所得税還付金(申告した年)
医療費控除対象額 × 10%= 住民税減額の金額(申告した翌年)
所得税還付金 + 住民税減額の金額の合計が返ってくるお金になります。
なお、所得税率は以下の通りです。
所得税率 | 所得金額 |
---|---|
5% | 195万円未満 |
10% | 195万円~330万円未満 |
20% | 330万円~695万円未満 |
23% | 695万円~900万円未満 |
33% | 900万円~1,800万円未満 |
40% | 1,800万円~4,000万円未満 |
45% | 4,000万円以上 |
実際に計算してみよう
年収800万円で医療費の合計が20万円で、保険金などの補助がない場合。
20万円(医療費の合計) ー 10万円 = 10万円(医療費控除対象額)
10万円(医療費控除対象額) × 23% = 2万3千円(所得税還付金)
10万円(医療費控除対象額) × 10% = 1万円(住民税減額の金額)
2万3千円 + 1万円 = 3万3千円が返ってくるお金です。
20万円の出費は痛いですが、申告すれば、3万3千円も還付されるんです。
これは病院や会社が行ってはくれません。
そのため、自分で確定申告をする必要があります。
自分で確定申告しないと還付されない。
親切な歯医者さんなら、インプラントも医療費控除出来ることを教えてくれます。
一般的にはお得な制度って、自分で調べないと誰も教えてくれないんですよね😢
知っているものが得をするシステムです。
ただし良い点もあって、申告し忘れても5年前までさかのぼって申告できるんです。
5年前までさかのぼって申告できる。
ボクも申告忘れている医療費があるので、来年は申告しようと思っています。
さらに、還付金は年収が高いほど多いという利点もあります。
累進課税の世においてせめてもの救いです。
所得税、住民税を多くとりすぎた分、「ちょっとでも還付金を増やしてあげようという」、お上のやさしさでしょうか。
まとめ
医療費控除を使えば、高額なインプラント治療を少しでもお得に治療できます。
もちろんインプラント治療以外にも適応されます。
- 医療費を10万円以上使った場合、申告すると還付される。
- かならず確定申告する。
- 医療費の領収書は忘れずにとっておく。
以上を忘れないようにしましょう。
「確定申告めんどくさいなぁ」とお思いのあなた。
そのひと手間を惜しむと何万円も損をしますよ!
個人の確定申告は、国税庁ホームページからで簡単にできますし、ちまたにあるソフトも使いません。
案内に従って入力するだけなので、やってみると意外と簡単です。
数字を入力していくだけなので、申告しないともったいないですよ。
そんなことを言っていますが、ボク自身、確定申告自体は毎年行っているのですが、医療費控除を使ったことはありませんでした。
名前は知っていましたが、どんな制度か、どんな計算かも分からないまま💦
申告する手間に比べて還付金は多くないじゃないの?と勝手に思っていました。
すみません、勉強不足でした。
今回調べてみたら、かなり還付されてビックリ!
5年前までさかのぼれることも知らなかった・・・。
医療費を10万円以上使うことは多くないかもしれませんが、いざという時は来ます。
その時に少しでも節約が出来れば、お得に治療を受けられます。
使える制度はしっかり使って、節税していきましょう。